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将棋には指してはいけない手、つまり反則がいくつかあります。
これをやってしまうと、自動的に負けになってしまいます。以下に代表的な反則負けを紹介します。
将棋でもっとも発生しやすい反則です。同じ筋(縦の列)に歩があるのに、持ち駒の歩を打ってはいけません。
王手をされているのに、玉を逃げたり他の駒で防いだりせず、他の手を指してはいけません。
図は王手をされてはいませんが、玉の前にいる桂馬を動かしてしまうと、香車に取られてしまいます。このように自分から王手がかかる形にしてしまうのも、王手放置の一種になります。
たとえば歩を後ろに動かすなど、ルールにない指し方をしてはいけません。特に初心者のうちは、金と銀の動きを混同してしまうことが少なくありません。他には駒を見間違えて指してしまったなどのケースで考えられます。
また、遠くまで利く駒を動かすとき、一マスずらして着手してしまうケースがあります。特に角(馬)は斜めに動けますが、縦や横に動かすのと比べて、図のようにうっかりしやすいのです。
図で持ち駒の歩を相手玉の正面(1二)に打てば詰みそうなのですが、これは「打ち歩詰め」という反則になります。持ち駒の歩を打つことで相手玉を詰ませてはいけないという、ちょっと難しい反則です。
なぜ持ち駒の歩で詰ませてはいけないルールが作られたのか、はっきりとした理由はわかっていません。一番下っ端の兵が王様を討ち取るのはいけないから――そんな面白い説もありますが、盤上の歩を進めて詰ますことは問題ないので、決定的な説とするのは難しそうです。
ここからはめったにないレアケースの反則負けをご紹介。過去にプロ棋士もやってしまった手です。
将棋は交互に駒を動かすゲームなので、二手連続で指してしまってはゲームそのものが成り立ちません。
実際にプロの将棋でもこの反則がありました。いったん席を外し、戻ってきたら相手がすでに指したと勘違いして、自分が指してしまった。即座に二手指しと判定され、いい勝負だったのに反則負けになってしまったのです。
歩と香車は相手陣の一番奥、桂馬は二段目以内に打ってもそれ以上動かすことができません。このように行き場所のないマスに持ち駒を打つのも反則になります。持ち駒を間違えて手に取り、気がつかないまま打ってしまったというケースで考えられます。
先手と後手が決まっているにもかかわらず、後手が最初に指してしまう反則です。これもまたプロの将棋で実際に発生したことがありました。
勝負がついたら、そのゲームはそれまで。どんな競技でも共通のルールですが、将棋や囲碁、チェスなどのボードゲームでは「待った」の光景がしばしば見られます。負けに直結するような悪い手を指したり、うっかり反則をしてしまった場合に「今のはちょっとなし!」とお願いして盤面を元に戻すのです。
もちろんプロの将棋では、待ったは絶対にありません。しかしアマチュアでは、特に初心者同士の対局や大人が子供に教える場合は、もう少し柔軟に考えてもいいでしょう。何回かは待ったをありにしてゲームを長続きさせたほうが、結果的に楽しめる場合もあるはずです。
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