
『将棋ウォーズ』は株式会社HEROSがリリースしている日本将棋連盟公認アプリで、ユーザー数はおよそ450万人。今やスマホ向け将棋アプリの代名詞ともなっています。
利用にはアカウント登録が必要です。登録後、すぐに対局開始することができます。対戦相手はマッチング(相手をランダムに選ぶ)で決定してくれます。何しろユーザー数が多いので、深夜でも対局相手がいなくて困るということはありません。そして勝っていけば昇級昇段していき、上達を実感することができます。
対局モードは、持ち時間10分を使い切ると自動的に負ける「10分切れ負け」、同じく3分使い切ると負ける「3分切れ負け」、常に10秒以内に指さなければならない「10秒将棋」があります。
無料で対局できるのは1日3局までで、それ以上は月額課金が必要になります。特定の人と対局したい場合は友達登録をすれば「友達と対局」モードで指すことができます。こちらは何局でも無料です。
まったくの初心者の人は、かなり弱いAIを相手に練習対局することができます。難易度は「簡単」「普通」「難しい」の3種類です。「簡単」だとタダで駒をくれるほどの弱さなので、初心者でも勝つ楽しみを味わうことができます。
「難しい」を相手に何度でも楽勝できるようになったら、実際に人と対局してもよいでしょう。
対局中に駒組みが特定の形になったりすると、ユニークなエフェクトと共にバッジが表示されます。
これらはマイページ内の「コレクション」に保存されます。種類は「囲い」「戦法」「手筋」「特殊」の4つです。
強い人の将棋を見て勉強したい! そんな場合には観戦モードが役立ちます。五段や六段といった高段者がたくさんいますし、中にはものすごく強いAIが対局していたりもします。
対局の途中から観戦しても、初手から見ることができますので、高等テクニックを学ばせてもらいましょう。
そして将棋ウォーズの最大の特徴は、高性能AIが自動的に指してくれる「棋神モード」です。いわゆる「ソフト指し」は将棋では禁じ手なのですが、このアプリでは公認されているわけですね。
これで劣勢をひっくり返して勝つことも可能になりますが、もちろん相手が棋神を使う場合もあるので、条件は同じです。棋神を使っていることは相手にはわかりませんので、トラブルになる心配はありません。
対局中、画面の右上にある[棋神]ボタンを押すと、持っている回数分だけ棋神を使用することができます。
なお、どうしても勝つ見込みがない場合に使うと「もう手遅れじゃ」というセリフとともに、使った棋神は返却されます。棋神がなくなったら、マイページからWP(ウォーズポイント)を課金で購入して、そのWPを使用して取得することができます。
「どうしても自分の実力で勝ちたい、実力で負けるなら仕方ない」と考えるなら使用しなくてもよいでしょうが、ここでの最善手は何なのだろう? と勉強のために使用するなど、自分なりの使い方を考えてみるのもよいでしょう。
また、強力なAIは対局中だけ活用できるわけではありません。どの手が好手だったか、悪手だったかなど、対局後に解析してもらうことができます。
いつ起動しても対局できるプレイヤー数の多さ、いろんな戦法を試したくなるコレクション機能、AIによる解析など、将棋の楽しさをもっとも味わえるアプリかもしれません。全体的に大きな欠点はなく、スマートフォンを持っているならこのアプリだけで事足りるでしょう。