将棋の定跡

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将棋の定跡(セオリー)

 

定跡があれば誰でも途中まで互角に戦える

将棋は基本的に、反則以外はどのように指してもいいものです。しかし効率よく勝つためには、序盤のうちに有利になる必要があります。もちろん相手も同じように考えていますから、互いによいと思った手を指していくことになります。そして「互いにこう指していくのが一番いい」という手段が確立されていきました。これが定跡です。

 

たとえれば、一定の地点まで舗装された道です。互いに最善手が続くので、たとえ初心者でも途中までは問題なく辿り着ける――互角の戦いができるようになります。

 

「どうすれば序盤はよくなるか」ということを、将棋好きの人々は江戸時代の昔から考えてきました。そうしていくつもの定跡が生まれ、現代でも開発され続けています。ちなみに囲碁の場合は、石を置くので「定石」と表記します。

定跡から外れるとたちまち不利になる場合も

 

それでは、もっともシンプルな定跡のひとつを見ていきましょう。

 

互いに飛車先の歩を伸ばして攻めていく「相掛かり」という戦法です。ここで先手の指すべき手、定跡は何でしょうか?

 

正解は▲7八金です。こうしないと△8六歩とされたときに角を守ることができません。角は強力な駒ですが、正面(角頭)を攻められると弱いので、防御力のある金で守ることが必要というわけです。

 

▲7八金とすれば、相手も角頭を守るために△3二金とします。これが相掛かりの定跡になります。互いに相掛かりを指そうと思った場合は、こうすればひとまず間違いはありません。逆に定跡から外れると、たちまち不利になる恐れがあります。

 

 

定跡は枝分かれする

一手違うだけで、まったく違う定跡へと枝分かれすることもあります。これは「横歩取り」という戦法の序盤です。手番は後手ですが、いくつもの手が考えられます。

 

△3三角

角を3三の地点に上がって、相手がすぐには攻められないようにしました。横歩取りの中では、もっともスタンダードな定跡と言われています。

 

△3三桂

桂馬を3三の地点に上がりました。これも相手がすぐには攻められないようにする狙いです。プロの間では△3三角と比べるとあまり選ばれない定跡ですが、こちらのほうが不利だという結論が出たわけではありません。

 

△8八角成

いきなり角を交換するという強気な手です。守りよりも攻めを重視したもので、一気に激しい戦い、いわゆる急戦になります。すぐに決着がつくことが多いので、アマチュア間では人気の定跡です。

 

このように、ひとつの戦法につき複数の定跡があります。多くの定跡を知っていれば作戦の幅もそれだけ増えますが、覚えることも多くなります。初めのうちはひとつに絞って勉強していくのがよいでしょう。

 

何十手もの手が決まっている定跡もある

定跡の中には、初手から何十手も先の指し手が決まっているものがあります。

これは「矢倉91手定跡」という定跡の局面です。その名のとおり、91手も指し手が決まっているのです。

 

いかにも後手玉が危なそうで、防ぎきれるかという終盤戦ですが……この定跡、プロの間では先手有利と結論づけられて、もう指されてはいません。このように先手か後手、どちらかが有利と結論されて指されなくなった定跡はいくつもあります。

 

矢倉91手定跡は極端な例なのですが、40手や50手も続く定跡は珍しくありません。もちろん将棋を始めたばかりの人は、そのように長くて複雑な定跡を覚える必要はありません。まずは簡単なものから始めるのがよいでしょう。

 

定跡を覚えるには?

定跡を覚えるということは、戦法を覚えるということとほぼ同じです。本屋やネットショップの将棋コーナーを探せば、さまざまな戦法の解説書が見つかります。その中でも初心者向けを選べば、基本的な定跡を一から身につけることができるでしょう。

 

しかし将棋盤や将棋ソフトの画面で並べるだけでは、なかなか頭に入りません。やはり実戦が一番です。練習に付き合ってくれる仲間がいれば一番いいですが、周りにそういう人がいない場合は、弱いコンピューター将棋相手に実戦を積むのが効率的です。

 
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