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王様を守る要の駒である金の使い方

金将

 

将棋は相手玉を詰ますのが目的のゲームですが、その前に自分が詰まされてしまってはいけません。そこで上手に使いたいのが、守りの要と言われる金将です。

 

金は斜め後ろ以外のマスに動けるため、とても守備力が高いのです。この金を王様の側に配置しているだけで、グッと安全度が高まります。

 

囲いは銀1枚と金2枚が基本

矢倉

美濃囲い

 

囲いを作り、そこに玉を移動して守りを固めるのが、もっとも大切な序盤戦術のひとつです。囲いの種類にはいろいろとありますが、銀1枚と金2枚で作るのが基本と言われています。

 

居飛車用の矢倉と振り飛車用の美濃囲いです。いずれも銀1枚と金2枚になっています。銀は1枚を攻めに、もう1枚を囲いに用いますが、金は両方囲いに用いるわけです。

 

このことからも、守りにおいては金が重要というのがわかると思います。

 

なおこの形の矢倉は、「金矢倉」と呼ぶこともあります。6七の金が銀になっていると「銀矢倉」と呼ばれますが、組みやすさから金矢倉のほうが多く用いられます。

 

金は上ずらせてはいけない

金が上ずる

 

金の守備力は自陣において発揮されます。逆に言うと自陣の外、つまり四段目より先に進むのはよくないとされています。これをしばしば「金が上ずる」と表現します。

 

たとえばこんな形です。特に斜め後ろには戻れないので、斜め上に進めて自陣から出てしまうと、もう守りで活用するのは困難になってしまいます。

 

ちなみに金を銀のように進めて攻めに使うという戦法も、あるにはあるのですが、かなり難しいため、初級者のうちは真似しないほうがよいでしょう。

 

金は引く手に好手あり

金は引く手に好手

 

金は真後ろに戻ることができます。しばしば「引く」と表現されますが、この一手だけでグッと陣形が引き締まることがあります。

 

銀1枚と金2枚を三段目に上げています。上部からの攻めに備えるためにこうした、という感じですね。確かに縦の攻めには強そうですが、横が素通しなので飛車(龍)で王手されたときが怖そうです。ここはこうしてみましょう。

 

金は引く手にb

 

3八金と引いて「銀冠」の形に。これでバランスがよくなりました。

 

囲いはたった1マス違うだけで、守備力が全然違ってくるのです。金を三段目に上げるのは1枚だけで、もう1枚は一段目か二段目と覚えておくのがよいでしょう。

 

金底の歩、岩より固し

金底の歩

 

将棋の格言に「金底の歩、岩より固し」というのがあります。

 

歩の上に金が乗る形です。特に横からの攻めに強くなり、最大の攻撃力を持つ飛車(龍)でさえ、これを突破するのは簡単ではありません。

 

まさに岩のように固く、かつシンプルで、ぜひ覚えておきたい守りのテクニックです。

 

ただし弱点もあり、上から香車に狙われると脆いです。金を取られるのを防ぎたいところですが、歩で合駒するのは二歩の反則になってしまいます。相手の持ち駒に香車がある場合は注意しましょう。

 

頭金を狙おう

頭金

 

守りで活躍する金ですが、もちろん攻めでも重要です。特に相手玉を詰まそうという段階では、いかに金を使うかが勝負の分かれ目になります。

 

これはもっともシンプルな詰みの形で、王様の頭に金があることから「頭金」と呼びます。

 

終盤戦では相手玉を直接狙うより、玉を守る金を狙うのがよいとされています。それというのも、持ち駒に金があればこのように詰ませられるチャンスが増えるからです。

 

金はトドメに残そう

まずは次の図をご覧ください。
金はトドメにa

 

▲5二銀と打ったところですが、銀は横には利いていないため、△4二玉と逃げられてしまう形です。銀は攻めの要ですが、いざ詰まそうという局面では必ずしも有効ではありません。
では銀と金が逆ならどうでしょうか?

 

金はトドメにb

 

これはちゃんと詰んでいます。「金はトドメに残せ」という格言があるのですが、銀と金を打つ順番を間違えてしまうと、もう相手玉を捕まえられなくなってしまい、逆転負けをする可能性もあるのです。

 

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