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一般的にプロ棋士(女流棋士)の対局は公式戦と呼ばれ、日本将棋連盟の公式記録として棋士個人の成績としてカウントされます。
公式戦は大きく分けて2種類あり、タイトル戦とそれ以外の一般棋戦です。
女流棋戦も加えると、現在の公式戦は以下のとおり。
中には選抜されたトップ棋士のみが出場するJT将棋日本シリーズや、若手棋士限定である新人王戦、YAMADAチャレンジ杯、加古川青流戦、YAMADA女流チャレンジ杯といった棋戦もあります。
基本的には、全棋士が参加するのが公式戦という認識でよいでしょう。
公式戦には協賛企業の名前がつく、冠棋戦というものもあります。棋聖戦に「ヒューリック杯」とついたのは2018年度からで、タイトル戦が冠棋戦となったのはこれが初めてのことです。今後も同様の冠棋戦が生まれるかもしれませんし、協賛企業が変わることで棋戦名が変わることもありえます。
公式戦ほどの規模ではないですが、真剣勝負としては公式戦と何も変わらない対局です。特に最近まで行われていたプロ対コンピューターの「電王戦」は、将棋界だけでなく一般社会にも大きく伝わる戦いでした。コンピューターに立ち向かう棋士たちの数々のドラマが生まれ、将棋ファンを大きく増やす結果に繋がりました。
また最年少棋士の藤井聡太さんが一躍その名を知らしめたのは、新興ネット動画サイトAbemaTV主催の「藤井聡太四段 炎の七番勝負」でした。この七番勝負で藤井さんは、羽生善治さんをはじめとする一流棋士や若手強豪から6勝1敗という圧倒的成績を収めたのです。
女流棋戦に目を向けると、「白瀧あゆみ杯争奪 新人登竜門戦」「世田谷花みず木女流オープン戦」という非公式戦があります。いずれも限られた女流棋士のみが出場するもので、決勝戦ではタイトル戦さながらに、華やかな和服を着用します。このようにファンの目を楽しませるのも、非公式戦の魅力のひとつです。
将棋まつりなど、全国各地で行われるイベントでの、余興としての対局です。
もちろん対局であるからには真面目に戦うのですが、半分はファンサービスです。そのため公式戦ではめったに見ないような、しかしファンが驚くような戦型で戦われることがあります。たとえば普段は居飛車なのに、イベント対局では振り飛車を指してくるという風に。
プロ棋士の戦いを間近で見られることもあって、イベントでの対局はいつも将棋ファンには好評です。そして現地にいなければ観戦できないということはありません。大きなイベントであれば、将棋連盟のモバイル中継で取り上げられるので、全国どこにいても観戦できるのです。
テレビ棋戦の銀河戦は、1991年度にスタートしました。当初は非公式戦だったのですが、2000年度から公式戦となっています。選抜されたプロ対コンピューターの団体戦だった電王戦も、将棋ソフトの強さが十分に知れ渡りその役目を終えると、人間同士が対局する公式戦の場となり、今ではタイトル戦の1つ「叡王戦」にまで発展しました。新たなタイトル戦が生まれるのはおよそ30年ぶりのこと。このように非公式戦から公式戦に昇格するという例も、まれにあるのです。
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